
私は月1回の温泉をご褒美にしてるOL!
掛け流しにこだわり、温泉宿を女性目線でご紹介しています。
今回は山形県は肘折温泉にある「西本屋旅館」さんに一人で宿泊してきました。


- 最強温泉×ヘルシーな食事でしっかり身体ととのう
- 一泊二食付き7100円〜でお手軽湯治
- 金魚を見ながら入れる温泉アリ。もちろん掛け流し
今回は連泊して暇という贅沢を満喫してきました。山奥の温泉に引きこもり現実から隔離され温泉三昧、素晴らしい過ごし方。肘折は鄙びた素晴らしい温泉街なので、ぜひ連泊してほしい…。
昔ながらの湯治宿の良さをたくさん残しながら、現代的な快適性もありワーケーションなんかにも向いている宿だなと思いました。宿泊体験としての価値はかなり高いと思います。女性の方の一人旅も多く、何より宿泊料金がとてもお手軽。




肘折温泉西本屋で女ひとり2泊のプチ湯治
【西本屋のアクセス】山形新幹線 新庄駅からバスで1時間。車がなくても意外とアクセスの良い肘折
- 〒996-0301 山形県最上郡大蔵村南山522番地
- 新庄駅から肘折温泉へはバスで1時間
- 東京→新庄は新幹線で3時間強
肘折温泉へは山形新幹線の終点、新庄駅から村営バスに乗って向かいます。




今回は朝9時半頃に東京駅を出る新幹線に乗り、朝食として駅弁とビールをいただきました!


今回選んだのは「つきじ喜代村」の彩り弁当!すしざんまいが運営元なのでとっても魚が美味しいんです。たっぷりのアサリの深川煮はおつまみにもおかずにも最高。付け合わせのお漬物まで全て美味しくて大好きなお弁当です。


東京→新庄は3時間ちょいかかるのですが、弁当食べてビール飲んでぼーっとしてたら気づいたら新庄駅に到着。
ちなみに今回の新幹線は往復ともにJREバンクの4割引特典を使って予約。通常料金片道13000円が7670円になりとってもお得です。


駅の目の前にあるバス停から村営バス「肘折ゆけむりライン」に乗車します。いわゆるコミュニティバスで28人乗りの小さなバスです。


バスの本数は多くはないものの、新幹線の出発到着と旅館のチェックイン・チェックアウトの時間にそこそこうまく噛み合っているのでロスタイムも少なくかなり使い勝手は良いなと感じました。
新庄駅から肘折温泉までは片道600円、往復で1100円。乗車時に整理券を取って、降車時に運転手さんに「往復チケットを買いたいです」と伝えお金を渡すと2片つづりの切符をくれるので、その場で片方を運賃箱に入れる仕組み。


約1時間の乗車でバスは肘折温泉へ。第一停留所、第二停留所そして温泉待合所という3つのバス停がありますが、西本屋さんは終点の温泉待合所で降りればOK。ちなみにこの3つのバス停はせいぜい徒歩2分圏内にあるので、正直どこで降りてもさほど違いはありません。
バス停にはなんと宿の方が迎えに来てくださっていました。すごいおもてなし…!肘折ではどの宿もやってるんですよ、とのことでしたがこの時点で肘折がだいぶ好きになってしまった単純な私。


宿はバス停の目と鼻の先にあり明るい感じの玄関です。




中に入ってからも想像していた湯治宿と全然違ってすごく綺麗!分かる、これは当たりの予感……というか宿に入った瞬間に感じる”当たり感”って私の場合99%外さないんですよね。
宿帳を記入していると大旦那さんと若旦那さんも出迎えて下さいました。宿の方皆様、とても親切でした。


西本屋さんは金魚のいる温泉が売りの一つなのですが、館内も至る所に金魚柄のアイテムがあって可愛らしい。
お風呂や肘折の案内をしていただいてからお部屋へ。私はこの時2泊だったのですが最近は連泊の人が少ないんですよと旦那さんが仰っていました。
エレベーターはないので階段で上がります。
【西本屋のお部屋】6畳のコンパクトで可愛らしい和室。トイレ・洗面は供用だが非常に清潔、共用分にキッチン冷蔵庫あり


今回宿泊するのは2階にある鍵付き、エアコン付きのお部屋。西本屋さんには鍵なしエアコンなし襖で仕切っただけという昔ながらの湯治部屋もありますが女一人旅なので安全面の問題とテレビなどの音で隣の方に迷惑をかけたら嫌だなと思い今回は少しお高めの鍵付きのお部屋にしました。
とは言っても差額は一泊500円くらいだったと思います。


可愛らしい、こじんまりとした6畳間です。大正や昭和初期にタイムスリップしたかと思う非日常感のあるお部屋。


お布団は自分で敷くタイプ。とはいえ引っ張るだけで敷けるようにリネン類はセットされています。シーツも枕カバーもかけ布団カバーもパリッと清潔!


このお布団がなんだか異様に寝やすく、二日とも爆睡してしまいました。私は普段旅館であまりよく寝られないので感激。温泉の効果もあるんでしょうが、寝やすい布団は湯治としてパーフェクトやで…
アメニティはお布団の上に置かれていた歯ブラシとフェイスタオルのみ。バスタオルや浴衣などは有料です。


エアコンは古い建物に後付けされたのがわかります。1日あたり300円の課金制。チェックインの時に「エアコンは使いますか?」と聞かれます。今回は真夏の宿泊だったこともありお願いしました。


湯治宿の勝手がわからず、ハンガーがなかったらちょっと困るなと思っていたのですがしっかりありました。


可愛らしい和のキャビネット。中にティッシュが用意されています。


手書きをコピーしたらであろう避難経路。こういうのしっかりしてるの、推せる…。


各種料金表。夏のクーラー、冬の暖房器具は有料です。




お茶うけにおまんじゅうが用意されていて嬉しい!肘折温泉にある「ほていや」さんのお饅頭で美味しかったので最終日に自分土産に買って帰りました。
Wi-Fiもしっかりあり速度も十分。少し仕事をしては温泉に入り、暇という贅沢を満喫できました。


続いては共有スペース。1階にあるレトロで可愛い洗面台。こちらにドライヤーあり。この隣にお手洗いがあったのですが撮り忘れました。


その近くには洗濯機と乾燥機。どちらも100円で利用可能。長く滞在して湯治する方にはありがたいですよね。






2階には流しと簡単なキッチンが×2。料理用具も一通り揃っているのと、電子レンジ、共用の冷蔵庫もあります。
それにしてもなんだかエモいキッチン。


こちら2階にあるお手洗い。男女共用ですが最新式でとてもきれいでした。2階にはトイレは1つしかありませんが、混み合うことはなかったです。



どこもかしこもピカピカで綺麗でした
【西本屋の温泉】加温循環濾過消毒なし!金魚湯と岩風呂で異なる2つの源泉が楽しめる


- 循環濾過消毒加温なし、源泉が高温のため加水のみあり
- 24時間、清掃の時間を除いて基本的にいつでも入れる
西本屋には内湯が2つあり、時間帯によって男女入れ替え制です。2つの内湯はそれぞれ異なる源泉を引いているというのが嬉しい。
金魚湯


まずは西本屋の売りである「金魚湯」へ。




脱衣カゴがいくつか置かれているだけのこじんまりとしたシンプルな脱衣所です。
アメニティなどもありません。こちらのお湯は組合2合源泉。


時代を感じさせながらも綺麗に清掃の行き届いた浴室。そして壁の真ん中に鎮座するのが……


金魚!!!!!
魚の水槽とかフラミンゴを見ながら食事できるレストランは聞いたことがありますが、金魚を見ながら入れる風呂はなかなかないのでは。しかも結構立派な金魚、ランチュウかな?




話を浴室に戻しまして、シャワーは1つのみでリンスインシャンプーとボディーソープがありました。シャワー1つしかないのかぁと思ったのですが滞在中、お風呂のタイミングが他の方と被ることもあまりなく、そもそもが一日に何度も温泉に入る湯治客ばかりなのでそこまでシャワーの使用頻度は高くないのかも。
体を洗ってから浴槽に浸かります。


43度くらいの適温に調整されたお湯で、移動の疲れ日々の仕事の疲れが溶けていくのがわかります。
笹濁りのやや鉄臭のするお湯で、肌触りも良く、入った後はお肌がサラサラツルツルに。


こちらは源泉温度が高めということで井戸水が基本的にずっと加水されていました。それでもよき湯。
岩風呂


続いては岩風呂。


こちらのお湯は組合3合源泉と組合5合源泉の混合泉。脱衣所は金魚湯とほぼ同じでしたので割愛します。


扇状に広がった浴槽。とても丁寧にお掃除されているのがわかります。


シャワーはこちらも1つのみ。


湯口からは結構な湯量で勢いよく源泉が投入されていました。


先程の金魚湯よりは入りやすい温度で加水もなし。色もこちらの方が透明に近く、入浴感もサラリとしていました。どちらの湯も個性があり素晴らしいお湯で、2泊3日の滞在中飽きるほど入りました(飽きないけど)。
おまけ 共同浴場「上の湯」


西本屋さんの斜向かいにある共同浴場「上の湯」にも行ってきました。こちらの上の湯は約800年前、肘を折った老僧がお湯に浸かったところたちまちに傷が癒えたという、肘折の名の由来にもなった霊言あらたかなお湯です。
通常は入浴料400円ですが、肘折温泉の宿泊者は100円で入浴することができます。


宿とはまた違う源泉でこちらもまた名湯…!色も透明に近い緑がかった茶色で、鉄っぽさが控え目で熱すぎず、長湯できるお湯でした。
西本屋の大旦那さんによると、この上ノ湯に何度も入ることを目当てに目の前にある西本屋さんに泊まる方もいるのだとか。
共同浴場を守ってくださる地元の方に感謝しながら入浴しました。
【西本屋の食事】湯治としてパーフェクトな食事!食からも身体を”ととのえる”。旅行後体が軽くて調子が良い…(私談)
食事は夜は17時半、朝は8時でどちらもお部屋に運んで下さいます。食べ終わったらお膳を廊下に出しておけばOK。
湯治宿ということもあり食事はいわゆる旅館の豪華な食事とは違いますが、素朴ながらも栄養がしっかり取れる美味しいもので、余談ではありますが肘折から帰ってきてから身体が軽くて調子が非常に良かったです。
一泊目の夕食


ご飯、冬瓜の汁物、鰻、おそらくつるムラサキを茹でたもの、野沢菜、そしてマカロニサラダ。
そうそう、これを湯治に望んでいたんだよ…!と言いたくなったちょうど良い量の健康的なご飯。
湯治宿なので豪華ではないものの、しっかり丁寧に作られていることが感じられる美味しい食事でした。
一泊目の朝食


紫蘇ご飯、豆腐とわかめの味噌汁、納豆、かぼちゃの煮物、笹かまぼこと昆布の佃煮、そしてきゅうりの漬物。
しみじみと美味しい。
二泊目の夕食


ご飯、なめこと豆腐の味噌汁、鮭のムニエル、茎系のお野菜の油炒め、ところてん、野沢菜。
鮭のムニエルが身がすごく大きくて味付けも絶妙で美味しかったです!
二泊目の朝食


ご飯、味噌汁、温泉卵、もやしと茎わかめのあえ物、ひじき、大根の甘酢漬け。



湯治の最適解の食事だと思う…!美味しかったです
おまけ 二日目のお昼ご飯は「いでゆ館」で味噌ラーメン
連泊の場合、お願いすれば中日の昼食を有料で作っていただけるのですが私は外に出かけることにしました。


向かったのは村の外れの方にある「いでゆ館」。大蔵村のコミュニティセンターのような場所で食堂もあるのです。


味噌ラーメン(900円)をいただきました!普通盛りなのですがかなりのボリューム。そして美味しい!地域のコミュニティセンターだからなと思っていたのですが、良い意味で裏切られました。味噌ラーメンおすすめです。


食後には大蔵村産のトマトを使ったソフトクリーム(300円)もいただきました。
まとめ:日常の忙しさから離れて、暇という贅沢を満喫できる宿


アクセスのしやすさ
新庄駅からは村営バスあり。本数は多くはないが新幹線との乗り合わせは結構良い。豪雪地帯なので、車なしでもアクセスできるのはありがたい。
料金
二食つきで一泊7700円。泊まりやすい価格で嬉しい。エアコンなし、鍵なしのお部屋ならもっと安い。
温泉
温泉の質はもちろん素晴らしく、24時間入れるのも嬉しい。金魚湯は入る価値大。目の前の共同浴場のお湯も素晴らしいのでぜひ訪れてほしい。
食事
湯治宿なのでいわゆる豪華な旅館の食事ではないが、丁寧に作られていてどれも美味しい。そして健康的。湯治としてパーフェクト。もしかしたら男性には少し量が少ないかも。
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